ポリネシアカルチャーセンターの横にあるのが、ブリガムヤング大学ハワイ校です。ポリネシアカルチャーセンターの前後に、子供とキャンパスを歩いて見ました。実は、このブリガムヤング大学ハワイ校を子供に見せることが、今回のハワイ旅行の目的の一つです。

ブリガムヤング大学とは

ブリガムヤング大学(BYU)は、末日聖徒イエス・キリスト教会が運営する大学の一つで、本校であるユタ州プロボ、分校としてアイダホ校とハワイ校があります。いわゆる、ミッション系の大学の一つです。

BYUは会計学(アカウンティングプログラム)の名門校

日本では知名度はイマイチですが、アメリカでは、会計学の名門として知られていて、プロボ校のアカウンティングプログラムは、全米トップ3の常連です。

以下は、本校のサイトに掲載されているビジネス学部の各プログラムのランキングですが、アカウンティングプログラムについては、様々な調査機関の全米ランキングが2位か3位になっています。ちなみにMAccというのはアカウンティングの大学院のプログラムのことです。

BYUのMBAプログラムの卒業生なのですが、こちらは中堅どころと言ったところでしょうか。ロー・スクールも中堅です。ただし、MBAプログラム内のアカウンティング専攻になると一気にランキングが10位内に跳ね上がります。

ブリガムヤング大学卒業の有名人

以下は、BYUを卒業した有名人の例です。日本人でも知ってそうな人を集めてみました。

  • ミット・ロムニー -(元アメリカ大統領選候補者。学部卒業後ハーバードに進学)
  • オースン・スコット・カード (作家。「エンダーのゲーム」など)
  • スティーブン・R・コヴィー (「7つの習慣」著者。学部卒業後ハーバードに進学)
  • ステファニー・メイヤー (作家。「トワイライト」シリーズなど)
  • エズラ・タフト・ベンソン (末日聖徒イエス・キリスト教会の大管長。アイゼンハワー大統領時代の農務長官)
  • ティーブ・ヤング (元NFLのQB、第24回スーパーボウルMVP)
  • アレン・マイナー(日本オラクル初代社長。サンブリッジ グループ CEO)
  • 平野拓也 (日本マイクロソフト代表執行役 社長)

ブリガムヤング大学ハワイ校とは? BYUHが凄すぎる3つの理由

今回足を運んだハワイ校ですが、学生の数は3000人ほどです。3万人以上の学生がそれぞれ在籍するプロボ校やアイダホ校と比較すると規模は小さめですが、特筆するべきことが何点かあります。

理由その1:ブリガムヤング大学ハワイ校は英検で入学できる

通常、アメリカの大学に進学する場合はTOEFLを受験する必要がありますが、2018年現在、ブリガムヤング大学ハワイ校は英検のスコアも受け入れています。英検の条件は、以下の記載の通りです。

英検2級 一次試験はAランクで63点以上、二次試験は27点以上が必要

僕は留学するためにTOEFLの予備校に長く通っていたのですが、TOEFL対策予備校はなかなか高額です。その点、英検であればマーケットが大きいため対策予備校の選択肢が多くなります。

ただし、実際に英検で入学した人から話を聞くと、英検合格レベルだけで入学すると、実際の授業では少なからず苦労するらしいです。そのため、合格だけ先に確定しておき、その後は自分のペースでTOEFLの勉強をすれば良いのではないかと思います。

理由その2:学費が安い上に、併設されているポリネシアカルチャーセンターで働ける

学費ですが、末日聖徒イエス・キリスト教会の会員であれば、1セメスター$2,700、会員でなければ$5,400です。通常、1年間に2セメスターを取るので、学費は日本の大学と同じくらい、ということになります。アメリカの私立大学の学費が1年間に400万円ほどかかることを考えると破格だと思います。

さらに、ブリガムヤング大学ハワイ校の学生は、大学に併設されているポリネシアカルチャーセンターで働くことができます。ポリネシアカルチャーセンターには約1000人の従業員がいるそうですが、このほとんどがブリガムヤング大学ハワイ校の学生で構成されています。

友達の女の子は、ここで週3回働き、(確か)毎月8万円ほど稼いでいると言っていました。ただし、この金額のほとんどは自動的に学費に充当されていて、手元には1万5千円くらいが残るようです。

これ以外にも、様々な奨学金プログラムがあり、成績さえ良ければ財政的な負担はどんどん下がっていくようです。

理由その3:ビジネス専攻の学生たちの就職先は早慶レベル

学費やその他の費用が投資だとすると、大切なのは出口の就職、ということになります。

就職については専攻も少なからず影響すると思いますが、ビジネスやその中のアカウンティング専攻の学生たちの就職先は早慶レベルです。

アカウンティング専攻の学生たちは大手監査法人に就職する学生も少なくなく、最近もEYのインターンに行き、そのままフルタイムのオファーを貰ったという学生に会いましたまた、JPモルガンなどの投資銀行に就職した友人も数人います。

僕は日本の明治大学の卒業ですが、はっきり言って、日本の大学に行くのがバカバカしくなってしまいます。

実は僕たちがキャンパスに見学行った時には、ちょうど大学のキャリアセンター主催のキャリアフォーラムが行われていて、日本からはわざわざアマゾンジャパンやナイキ、Adobeなどの企業がハワイ校に留学している日本人を採用しに来ていました。

僕はプロボ校に通っていたのですが、プロボ校の学生は3万人以上。その中での日本人学生の数は数十人です。米粒ほどの割合しかいないため、キャリアセンターからのサポートはほぼ皆無でした。

しかし、ハワイ校の場合は3000人中の約100人が日本人となっており、大学側の支援体制も全く違います。例年のボストンキャリアフォーラムへの参加では、選考に通ればボストンまでの渡航費も大学側が支援してくれるようです。

キャンパス見学

ここは大学の入り口です。ブリガムヤング大学の理念が刻まれています。ミッションスクールらしい言葉です。

Enter to Learn, Go Forth to Serve(学ぶために入り、貢献するために出て行く)

メインにある建物。テントはキャリアフォーラムの案内用。後ろの絵は、ハワイ校を設立した末日聖徒イエス・キリスト教会の指導者、デビッド・O・マッケイが学校設立をアナウンスした時の絵らしいです。

この人がデビッド・O・マッケイ。

大学の歴史写真。

キャンパスの建物は全て平屋で、色々な国籍の学生を目にしました。

講演会などが開かれるアロハセンターのロビー。

ライエビーチがすぐ近くにあるため、ボディボードやサーフボードのレンタルもありました。

ここはカフェテリア。最初に入学した学生は3食ここで食べます。サンドイッチ、シリアル、サラダ、ジュースなど色々ありますが、全て食べ放題。ただし、味はあまり期待できません。苦笑

まとめ

今回、子供たちを連れてブリガムヤング大学ハワイ校の見学に訪れましたが、ここで学ぶ学生が心底羨ましくなってしまいました。こんなところで4年間を過ごすことができたら、本当に楽しいことでしょう。我が家の子供が進路を選ぶ時期はまだまだ先のことですが、選択肢の一つとしてこの場所を考えてくれたらと思う今日この頃です。

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