iMacからMac Miniに乗り換えて数ヶ月が建つが、すっかりこの可愛らしいマシンを気に入ってしまった。
結論から言うと、Mac miniは、ずっとWindowsユーザーだった人が、最初にMacに乗り換えるときの初心者用マシンとして最適ではないかと思います。
この記事の目次
Mac mini 2014 の購入レビュー
Mac mini 2014の基本スペック
まず、これが今回僕が購入したMac miniの基本スペックです。
メーカー | アップル |
製品名 | 1.4GHz Mac mini |
CPU | Core i5(1.4GHz、デュアルコア) |
メインメモリー(最大) | 4GB 1600MHz LPDDR3(最大16GB) |
グラフィックス機能 | Intel HD Graphics 5000(CPU内蔵) |
ストレージ | 500GB HDD(5400rpm) |
通信機能 | 無線LAN(IEEE 802.11ac)、有線LAN(1000BASE-T) |
インターフェース | HDMI端子、Thunderbolt 2端子×2(最大2台のディスプレーで2560×1600ドットの表示が可能)、USB 3.0端子×4、Bluetooth 4.0 |
メモリーカードスロット | SD/SDHC/SDXC対応 |
サウンド機能 | オーディオ入力端子、ヘッドホン端子 |
本体サイズ | 幅197×高さ36×奥行き197mm |
重量 | 1.19kg |
OS | OS X Yosemite |
Mac miniの第一の魅力はコストパフォーマンス
Mac miniの第一の魅力は価格、つまりコストパフォーマンスです。はっきり言いましょう。Macは高いです。Windowsマシンと比較しても、同じくらいのスペックのマシンでも価格が1.2 – 1.5倍くらいします。なぜかというと、Windowsはパートナー戦略をとっているため、東芝、レノボ、マウスコンピューター、DELLなど数多くのメーカーが凌ぎを削っており、熾烈な価格競争にさらされているため、価格競争に常にさらされているからです。その反面、MacはApple社のみが製造から販売を手がけているため、過去から現在に至るまで殿様商売が可能になっているからです。
しかし、そんなプレミア価格で売られているMacですが、Mac Book Air, Mac Book Pro、iMacなどの人気機種と比較すると、Mac miniの価格は圧倒的に安いのです。Mac Book Air, Mac Book Pro、iMacは、新品を購入しようとすると、一声10万円からです。
ところが、mac miniは約6万円から購入することができます。
なぜこんなに安いのか、その秘密は上記の説明「あなたのディスプレイ、キーボード、マウスを接続するだけ・・」と書かれている通り、本体のみで他は何も付属品がないからです。僕の場合はiMacからの乗り換えだったのでキーボードには困りませんでした。しかし、純正にこだわらなければ2,000円前後でアマゾン等で購入することができます。
-> Mac用キーボードを探す
モニター/ディスプレイについては、Windows用に使っていたモニターがあれば、問題なく接続できるはずです。モニター/ディスプレイがなく購入しなければならない場合も、自分の好みに合わせて解像度と大きさを選ぶ選ぶことができます。僕はいろいろ検討した結果、Dell 23.8型 ワイド液晶モニタを使っています。価格は3万円ほどですが、解像度はWQHDという仕様でiMacと同じだったことが決め手になっています。
写真、iMovie、GarageBand、Pages、Numbers、Keynoteが標準装備
しかし購入して最も嬉しかったことの一つは、内臓アプリケーションです。新しいMac miniには、写真、iMovie、GarageBand、Pages、Numbers、Keynoteがついています。これで、高価なMicrosoft Officeを購入せずに済みます。
起動はやや遅い
Mac miniの難点を一つあげるとすると、起動の遅さでしょうか。電源ボタンを入れると以下の画面になりますが、この状態で数十秒待つ必要があります。
メモリの増設は不可
これは購入する際に、店員さんに何度は念を押されましたが、購入後のメモリの増設などはできません。そのため、将来に渡っても4GB 1600MHz LPDDR3(最大16GB)というスペックで十分かどうか、購入前によく考える必要があります。我が家の場合は、基本的にはブラウジングと写真が趣味の奥さんがAdobe Lightroomを使う程度なので、特にパワー不足という感じはしません。動画編集などをメインに使われる方は要注意でしょう。
HDDも500GBというのはなんとも心細いですが、すでに以前から外付けHDDを使っていますので、こちらは特に問題ありません。
mac miniは基本的に定価販売のみ
殿様商売をしているアップル製品は、基本的にどのチャネルでも値引き、という概念はありません。僕は店舗で購入しましたが、ネットも同じ値段です。購入を検討されている方は、Amazonのレビューなども参考にしてみてください。
2016年10月 追記:mac mini 2016 はとうとう見送り
Mac mini 2014がリリースされてから2年。2016年10月27日の新製品発表会でMac mini 2016がリリースされるのではないかと多くの人が期待していました。しかし、残念ながら今回のリリースは見送られたようです。以下、英語のアップルのプレスリリースのページですが、今回の新製品の発表では MacBook Pro、Final Cut Pro X、new TV app for Apple TVの3つだけで、Mac mini についての説明はありませんでした。Mac mini 2017 を楽しみに待つしかありませんね。
2017年6月 追記:WWDC2017 でも mac mini 2017 の発表なし(悲)
2017年6月に開催されたAppleの新製品発表会、WWDC2017 でも mac mini 2017 の発表は残念ながらありませんでした。発表されたのは、新iPad Pro、iMac Pro、SiriスピーカーHomePod、iOS 11、macOS High Sierraなどです。iMac Pro は6月に発表され、発売は12月の予定とのこと。ということは、mac mini 2017は幻に終わり、mac mini 2018を待つしかないのかもしれません。
2017年10月 追記:ティム・クックCEOが「Mac mini」のアップデートを示唆
Appleのティム・クックCEOが、「Mac mini」の愛用ユーザーからの質問メールに「まだ詳細を明かす時ではないが、Mac miniを今後、Appleの製品ラインアップの重要なパートにする計画だ」と返信したと報じられています。2018年はついに4年間の沈黙を破って、Mac miniの上位機種が姿を表すかもしれません。
2018年8月 追記:ブルームバーグが、プロ仕様のMac miniを今秋リリース予定と報道!
ブルームバーグは、アップルは今年中に新しい低価格ラップトップとMac miniデスクトップへのプロフェッショナル重視のアップグレードをリリースする予定だと報じました。
今年リリースされるかもしれないのモデルでは、アップルはプロユーザーに焦点を当てており、新しいストレージとプロセッサのオプションは、以前のバージョンよりも高価になる可能性が高いとのことです。
2018年11月 追記:報道通り、Mac mini のアップグレード版が発売!
報道通り、4年ぶりにアップグレードされたMac miniがアップルから発売されることになりました。
Mac mini 2014とMac mini 2018
以下、Mac mini 2014とMac mini 2018の比較です。
Mac mini 2014 | Mac mini 2018 | |
---|---|---|
発売時初期搭載OS | OS X 10.10 Yosemite | macOS 10.14 Mojave |
プロセッサ | 1.4GHz Intel Core i5(2コア)~3.0GHz Intel Core i7(2コア) | 3.6GHz Intel Core i3(4コア)~3.2GHz Intel Core i7(6コア) |
メモリ | 4~16GB | 8~64GB |
ストレージ | 500GB HDD~1TB Fusion Drive or SSD | 128GB SSD~2TB SSD |
GPU | Intel HD Graphics 5000 Intel Iris Graphics |
Intel UHD Graphics 630 |
ビデオサポート | 最大2台のディスプレイ | 最大3台のディスプレイ |
オーディオ | オーディオ入力ミニジャック 3.5mmヘッドフォンジャック HDMI 2.0 内蔵スピーカー |
3.5mmヘッドホン出力 HDMI 2.0(マルチチャンネル) |
接続 | Thunderbolt 2 x2 USB 3.0(最大5Gbps) x4 HDMI SDXC 赤外線レシーバ |
Thunderbolt 3(USB-C) x4 DisplayPort Thunderbolt(最大40Gbps) USB 3.1 Gen 2(最大10Gbps) アダプタでThunderbolt 2、HDMI、DVI、VGAに対応 USB 3.0(最大5Gbps)x 2 HDMI 2.0 |
WiFi | 802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz) | 同左 |
Bluetooth | Bluetooth 4.0 | Bluetooth 5.0 |
LAN | 1ギガビットイーサネット | 1ギガビットイーサネット (オプションで10ギガビット選択可) |
重さ | 1.9~1.22kg | 1.3kg |
寸法 | 3.6 x 19.7 x 19.7cm | 同左 |
本体色 | シルバー | スペースグレイ |
価格 | 4万8800円~ | 8万9800円~46万3800円 |
OSは最新のMojave
OSは当然ですが、最新のMojaveが入っています。
Mojaveは、以下の追加機能を実装しています。
- ダークモード
- ダークモードに切り替えるとデスクトップUIを黒い配色に変えることができ、コントロールはバックグラウンドに後退し、ユーザーのコンテンツに焦点を当てることができる
- Create ML
- Create MLは、Mac上でカスタムの機械学習モデルを作成し、訓練するための新技術。簡易AIのようなものでしょうか。Create MLでSwiftやmacOSのPlaygroundsなどの使い慣れたツールを使用して、自分のモデルを訓練しやすくできます。
- デスクトップおよびFinder
- デスクトップ スタックは、ファイルタイプに基づいて自動的にファイルをグループとして積み重ねることで、複雑なデスクトップを整理。 Finderは、Gallery Viewにより、プレビューウィンドウにファイルのメタデータがすべて表示されるようになりました。
- FaceTimeのアップグレード
- グループチャットで最大同時に32人でのビデオ会議が可能に。
- Mac App Store
- Mac App Storeは全面的にデザインリニューアル。「見つける」タブで新しいアプリケーションや更新されたアプリケーションを見つけやすくなる。
プロセッサは大幅にパワーアップ
まずプロセッサですが、1.4GHz Intel Core i5(2コア)だったところから、3.6GHz Intel Core i3(4コア)にパワーアップしています。
メモリは倍増、さらに購入後の増設も可能
メモリは最低8GBからと、倍増しています。最大64GBまでオーダー時に搭載できるほか、購入後の増設も推奨はされないものの、できるようです。
ストレージ
ストレージは、2TB
モニターは4Kをサポート
モニターは、今回から4K対応となりました。3台接続パターンと、2台接続パターンで対応できる解像度が変わりますが、いずれも4K対応となっています。
最大3台のディスプレイ:
- Thunderbolt 3経由で接続した4,096 x 2,304ピクセル解像度、60Hzのディスプレイ2台と、HDMI 2.0経由で接続した4,096 x 2,160ピクセル解像度、60Hzのディスプレイ1台
最大2台のディスプレイ:
- Thunderbolt 3経由で接続した5,120 x 2,880ピクセル解像度、60Hzのディスプレイ1台と、HDMI 2.0経由で接続した4,096 x 2,160ピクセル解像度、60Hzのディスプレイ1台
4Kモニターは、2018年11月現在、Acerのものが最もコスパが高いです。
オーディオは内臓スピーカーが消えた
オーディオについては、内臓スピーカーが消えました。まあ、Mac mini 2014に実装されていた内臓スピーカーは音が小さくて、起動時にMac がちゃんと目を覚ましたことを教えてくれる程度のものだったので、妥当な判断だと思います。
いずれにせよ、音無しで使い続けるのは色々と不便なので、お手頃なスピーカーを購入した方が良さそうです。
接続と拡張性:USB-Cが主役に
接続では、Thunderbolt 3(USB-C)が4つ搭載され、これらのポートで以下に対応する仕様となりました。
- DisplayPort
- Thunderbolt(最大40Gbps)
- USB 3.1 Gen 2(最大10Gbps)
- アダプタ(別売り)を使用したThunderbolt 2、HDMI、DVI、VGAに対応
また、Thunderbolt 3(USB-C)に加え、以下のポートが用意されています。10Gb Ethernetは誰が必要とするのかよく分かりません。笑
- USB 3ポート(最大5Gbps)x 2
- HDMI 2.0ポート
- ギガビットEthernetポート(10Gb Ethernetに変更可能)
- 3.5mmヘッドフォンジャック
サイズ、重さはほぼ同じ
サイズと重さはMac mini 2014 と同じです。
値段は倍増!
安さが魅力のMac miniでしたが、価格は4万8800円から8万9800円と、ほぼ倍増しています。しかし、それでも、Mac miniは最も安く購入できるMac であることは代わりません。以下は、2018年11月現在の各Macの最低価格です。
Mac | 最低価格 |
---|---|
MacBook | ¥142,800 (税別)〜 |
MacBook Pro | ¥142,800 (税別)〜 |
MacBook Air | ¥134,800 (税別)〜 |
iMac | ¥120,800 (税別)〜 |
iMac Pro | ¥558,800 (税別)〜 |
Mac Pro | ¥298,800 (税別)〜 |