2017年4月、アメリカと北朝鮮の緊張が高まる中、仕事で韓国出張に行ってきました。今の仕事では四半期に一度くらいの頻度で韓国に出張があるのですが、前回に行った年末と異なり、今回はアメリカと北朝鮮の軍事衝突の危険性が過去最大レベルになっているという状況でした。

出張先はソウル

出張先はもちろん首都ソウルです。実は、日本人の中にはソウルがどこにあるのかちゃんと理解していない一定数いるのではないかと思います。実は今の仕事に就く前の僕もそうでした。以下がソウルの場所です。

そう、韓国の首都ソウルは北朝鮮との国境からすぐ近くのところにあります。直線距離にしてたったの30キロメートルです。

なぜこんなところに首都があるのかというと、ソウルは朝鮮が南北に分断する前のの朝鮮王朝の首都「漢城府」だからです。漢城府が首都になったのは1394年のことなので、600年近く、首都であり続けているということになります。

南北分断がもしなければ、朝鮮半島の丁度中心に位置するため、実に理にかなっているのですが、今の状況では危険極まりません。

韓国のスタッフに首都移転しないのか聞いてみたところ、過去何度も移転の話が出ているが、話がまとまらずに実現していないとのことでした。

韓国オフィスでは非常食とガスマスクの購入を勧めていた

韓国オフィスに行くと、朝の朝礼で人事部のマネージャーがアメリカと北朝鮮の緊張が高まっていることを伝えた上で、驚きの商品の購入を現地スタッフに勧めていた。非常食とガスマスクです。

それぞれ

これが非常食で、カロリーメイトをさらに凝縮したような非常食バーが24個入っている。1食1個とのこと。値段は3000円くらい。

で、これがガスマスク。北朝鮮の科学兵器対策とのことでした。こちらも5000円くらい。

吸引口のスペアもついています。

しかし、現地スタッフは極めて平静

実際にスタッフといろいろ話してみると、現地スタッフは極めて平静でした。

僕「ガスマスク買うの?」

スタッフA「うーん、買わないかな」

僕「え?非常食も?」

スタッフA「非常食だったら、買ってもいいかもしれないけど。どうかな」

 

ランチの時にも別のスタッフに聞いてみました。

僕「なんだかあんまり緊急事態って雰囲気じゃないね」

スタッフB「北朝鮮の問題はずっと韓国と共にあるから、海外の国はすごく騒いでいるようだけど、韓国人にしてみれば『ああ、またか』っていう感じかな」

危機慣れとは本当に恐ろしいものだと思いました。