先日、珍しく1週間の海外出張が入り、アメリカのユタ州に行った。月曜日から金曜日までの仕事を終えて、週末に妻から頼まれていた諸々の買い物をするため、レンタカーを借りることに。

過去の経験から、空港でレンタカーを借りると割高になることが分かっていたので、ホテルの近くで数年前にも使ったことがあるEnterpriseでレンタカーを借りることにした。

これが今回の事件の始まりだった。




前日のネット予約では1日47.54ドルだった

前日にネットでコンパクトカーを予約。1日約40ドルで、リーズナブルな値段。これに税金とかがついて、合計47.54ドル。まあ普通の値段です。

レンタル当日、最終的な費用は$106.81に

レンタル当日、早朝にレンタカーを取りに行った。

カウンターで予約していたことを伝え、細かいオプションを選択。

プロテクションの保険と、ガソリンを入れてもらえるオプション2つに入り、合計は$106.81に。まあこんなものでしょう。

事故やトラブルもなく、無事にレンタカーを返却

実は、ホテルの近くにもレンタカーは何店舗かありましたが、あえてちょっと遠いこのエンタープライズを選んだのは、車の乗り捨てができるからです。

この店舗には、以下のようなキードロップがあり、店舗が閉まった夜中でも自由に返却できることです。

1日乗って、何の事故やトラブルもなく夜の10時過ぎにエンタープライズに到着。既に乗り捨てられた車が列になっていました。最後尾に停車してロックをすると、キードロップに鍵を入れてホテルに戻りました。

帰国後、請求金額を見て倒れそうに。請求金額は何と4万円

帰国後、1週間ほどしてからふと、カードの明細をチェックしてみようと思い、明細の確認画面を開いてみました。そこに記載されていた金額を見て驚愕。

何と、ドル建てで250ドルも増えて、日本円で4万円の請求が載っています。

「やられた」

ネットで時々海外レンタカーの請求トラブルの記事を時々読んでいましたが、まさか自分に降りかかるとは思っても見ませんでした。

すぐにメールできていた明細を確認すると、Total Estimated Charge $106.81の下に、実際にチャージされた金額356.86ドルが表示されています。

なんじゃこりゃ。

さらに、356.86ドルの下の文言が不安を駆り立てます。特に、Further agree以降の文章。$106.81はあくまで仮の請求金額で、レンタルアグリーメントの条件に従って、最終金額が決定することを同意します、という内容になっています。

買い物ではコストコやアウトレットモールに足を運び、安い安いと色々と購入して喜んで帰国しましたが、この請求金額見てそんな浮かれた気持ちは吹っ飛んでしまいました。

しかし、こんな不当な過大請求は絶対に受け入れられません。

すぐにエンタープライズに問い合わせのメールを書く

まず最初に取ったらアクションが、Enterpriseに問い合わせメールを送ることです。

明細はメールで来ていたので、その内容を書いて、この金額は受け入れられない旨、強い表現で送りました。

返事を1日待ちましたが、何の連絡もありません。大したカスタマーサービスです。

次にクレジットカード会社に電話で連絡

返事がタイムリーに来ないので、翌日クレジットカード会社に連絡。

コールセンターのスタッフに不当請求の可能性がある旨伝えると、担当部署から折り返し連絡が入るとのこと。

10分後くらいに、オリコカードの調査部から携帯に電話がかかってきた。

事情を一通り説明。

「事情は理解致しました。今回の請求ですが、一旦支払いを保留し、先方に請求金額の開示請求をさせて頂きます」

「開示請求?」

「はい。先方に請求金額の明細を求めることです。現状はこちらでは明細が分からず、4万円近くの請求が届いているため、その内訳をクレジットカード会社から確認させてもらうのです」

「内容によっては支払う必要があるということですか?」

「そうです。その項目が同意頂いた契約書に基づいて正当かどうかを判断することになります。しかし、保険もオプションで加入頂いているようなので、考えられる内容としては車内のクリーニング費用などでしょうか。相手から具体的な内容の連絡が来た場合、それを拒否したいのであれば、こちらも何か具体的な証拠を提示する必要があります。返却時の写真など撮っておられませんか?」

写真..。こういう時に限って撮っていない。

「…いえ、何もありません」

「まあ、そうですよね。それでは先方に連絡させて頂きますので、数日お待ち下さい」

完全に解決した訳ではなかったものの、一旦請求を止めてくれたのでちょっと安心した。

結局、いい加減なレンタカー会社の取った対応は・・・

1、2週間後、突然携帯の電話が鳴った。オリコカード調査部門からだった。

「はい、もしもし」

「オリコカード調査部の●●でございます。先日お問い合わせいただきましたレンタカー会社からの請求について、ご報告がございます」

緊張が走った。

「実は、昨日、エンタープライズ社から突然マイナス250ドルの請求データが来まして、このマイナスを当てますと、ちょうど請求金額が元の$106.81になるかと思います」

「へ? 開示請求はどうなったんですか?」

「それが、先方からは開示請求については何も連絡がなく、突然マイナスデータが来まして・・当方もちょっと戸惑っております」

恐らく、クレジットカード会社から開示請求が来たものの、開示できるものが何もなかったのだろう。

結局、元々の$106.81だけを請求に戻すことでオリコ社と合意。一件落着となりました。

ユーザーからの問い合わせにも、クレジットカード会社からの問い合わせにも答えず、ぼったくろうとしたことが露見しそうになったので、お金だけ返金してお終い。本当に大した顧客サービスだ。

今回の教訓

今回の事件から、海外でレンタカーを借りる場合の教訓を学びました。

借りる前

今回はエンタープライズ社のサイトから予約を入れましたが、Expediaなどの旅行代理店から予約した方がトラブルにあう可能性は低いのではないかと思う。
Expediaレンタカー予約

借りる時・返す時

借りる前、返却時に必ず外装と内装の写真を撮っておくこと。これに尽きます。
こうした証拠が自分を守ってくれる拠り所になります。

トラブルにあったら

また、万が一不当な過大請求が来た場合はパニックにならずに、先方にすぐに問い合わせの連絡を入れ、カード会社に相談しましょう。

今回はオリコの調査部に本当にお世話になりました。