最近近所で噂になっている海鮮丼が格安で食べられるという「丼丸」に行ってみた。「寿司屋が始めた」という言葉に興味を持ってちょっと調べてみると、この丼丸がいろいろと面白すぎる。まず、寿司屋であったはずの創業者。大島純二氏という人。ホームページに経歴が乗っていますが、以下の通り。
東京王子出身・浦和市立南高校卒・スペインへ1年半遊学し、半年間欧州や中近東を放浪・公務員から船員・ホテルウェイター・工事現場作業・すし店・フライドチキン店・タクシー・食堂開業・セールス・カニ移動販売等など・・・全てが挫折と失敗の中で奔放に生きた青春。
どんだけ本格的な寿司屋だったのかと思いきや、寿司屋はあまりに奔放で自由すぎる転職人生の本の一コマ。これでよく堂々と「寿司屋が始めた」と言える。笑
さらに、この丼丸はフランチャイズの店舗なのだが、通常フランチャイズは本部が様々な運営マニュアルなどを提供しているはずなのに対し、この丼丸では以下のような方針らしいです。
丼丸は同じ暖簾を共有したオーナーの集まりです。
価格設定から丼の種類、シャリの㌘など全て各オーナーが決め、誰からも制約されない独自の経営をしています。
画一的な商品を提供する一般的なFCとは異なるのが丼丸でもありますがそれが良い面と悪い面があることも事実です。
お客様からのご意見ご提案は各オーナーにとっても共通している場合も多く、良きアドバイスとして全店で共有させて頂いております。
これはどう言うことかというと、本部は、食材仕入先、店舗内・外装業者を含めた全業者を紹介するものの、決定権は加盟者にある、という仕組みになっているようです。フランチャイズオーナーは、店舗レイアウト、営業時間、独自メニューなどを自由に決定でき、イートイン形式の店舗も可能。まさかのロイヤルティなし、という制度ですが、唯一店舗名に「丼丸」を入れるため、のれん代(店舗名使用料)月額3万円だけ。そのため丼丸では、加盟店を「のれん加盟店」と呼んでいるらしいです。はっきり言って、本部はフランチャイジーから儲ける気が殆どないに等しいですね。笑
これはつまり、店舗によって味のばらつきが出るということです。これで、松戸市内の2店舗に足を運んだ友人が「小金原店の方が美味しかった」と言っていた謎が解けました。
丼丸では原価率を53%に設定しているらしいですが、通常平均的な外食の原価率は40%台と言われていることを考えるとやや高い設定です。しかし、シンプル極まりない店舗を見てわかる通り、出店費用はかなり抑えられているでしょうし、そもそも調理に火をまったく使わなくて住むのはオペレーション上大きなメリットだと思われます。原価率53%、525円の海鮮丼は「安くてうまい」。商品力で、駅からやや離れた二等立地に出店しても、ラクに集客できます。主なメニューは、海鮮丼、ウニイクラ丼、まぐろネギトロ丼を始めとするメニューは以下の通り、メニューは80種類以上とバリエーションも豊富。
通常525円、ネタ大盛り725円、ご飯の大盛り630円、特盛(ネタとご飯大盛り)840円。 今回はトロサーモン丼を注文。並盛りでしたが、ネタは7−8枚入っていてとても美味しかったです。