先日、噂のアンガーマネジメントなる研修の体験講座に参加する機会がありました。
アンガーマネージメントとは
アンガーマネージメントとは、怒りを正しく訓練して、怒るべきことは上手に怒り、怒るべきことでないことは怒らないようにするためのものです。怒らなければよい、というものではないところが大変面白いポイントです。確かに、怒り方の教育というのは、人生で一度も受けたことがありません。
アンガーマネジメント研修によれば、怒りとは感情表現であり、伝達手段であり、機能や役割でもあります。怒りそのものには「良い」「悪い」という概念はなく、怒るべきものか、怒るべきでないのか、その「区別」をつける必要がある、といことです。
怒りの正体についての考察が大変興味深いのですが、研修によると怒りは第二次感情だそうで、第二次感情に先立って、第一次感情があるそうです。この第一次感情には、不安や疲れ、痛みなど、様々なものがあります。この考え方は目から鱗で、こうして怒りを分解してみると、もう少し怒りをコントロールできそうな気がしてきます。
アンガーマネージメントで推奨するコントロール方法
アンガーマネージメントでは、3つの切り口で怒りをコントロールしましょう、と提案しています。
衝動のコントロール
研修では6秒ルールというものを紹介していました。これは怒りの感情がピークに達してから、6秒たつと怒りの感情はだんだんと下がっていくというものです。逆を言えば、6秒耐えることができれば、大抵のことでは怒りを爆発させなくなります。
思考のコントロール
ワークショップで、怒りのボキャブラリーゲームというのをやりましたが、最近の子供達は怒りをうまく言葉で表現できないそうです。怒りの原因を掘り下げて行くと、理想と現実の狭間で生じるズレが怒りを引き起こすことが分かります。つまり「〜するべき」という「べき」こそが問題なのです。「べき」の基準は人によって様々です。時間、マナー、生活習慣、食生活、教育、家事、服装などいろいろな側面で「べき」を持っています。
「べき」が原因であることが分かれば、この境界線をどのようにコントロールするのかが鍵を握ってきます。人には3つのラインがあり、怒りをコントロールるためには、こお境界線を広げ、伝え、そして安定させることが大切だとの事です.特に、子育てで大切なのは、子供に示した境界線を変えない、つまり「安定させる」ことが大切だということです。基準をそのときの感情に合わせて変えると、子供の価値判断がずれてしまいます。
行動のコントロール
行動のコントロールをする上で大切なのは、「変えられるもの」と「変えられないもの」を見分けることが鍵になります。「変えられるもの」であれば、いつ、どうやって、どの程度変えるのかを考え、実行に移す必要があります。逆に、「変えられないもの」については、対処方法として、怒りを抑える方法を考えることが大切になります。
まとめ
今回は体験研修ということだったので、かなりはしょりながらでしたが、個人的には大変勉強になりました。アンガーマネージメントに興味のある方は、まず以下の本を読んでみたらよさそうです。アンガーマネージメントの講師が執筆した入門書とのことです。