先日、ソルトレイク出張が入ったので、出張初日に宿泊ホテルの近くにあったテンプルスクエア観光に行ってみました。

テンプルスクエアってどこにあるの?

テンプルスクエアはソルトレイクシティ国際空港の東側にあります。

テンプルスクエアまでのアクセス

テンプルスクエアまでのアクセスですが、空港からは3つの方法で行くことができます。

  • シャトルバス:25ドル〜
  • レンタカー:40ドル/日〜
  • 路面電車TRAX:3ドルくらい

テンプルスクエアの概要

テンプルスクエアとは、末日聖徒イエス・キリスト教会の本部と関連施設が集まっている一帯のエリアを指します。

ブリガムヤングの像

テンプルスクエアの南側の道路沿いに立っているのがブリガム・ヤングの像です。ブリガム・ヤングは、創始者ジョセフ・スミスの後を継いでモルモン教徒たちをユタまで導いた指導者で、ブリガムヤング大学という彼の名前の大学もあります。

ソルトレイク神殿(ソルトレイク寺院)

テンプルスクエア最大の目玉は何と言っても、このソルトレーク神殿でしょう。Google Mapでは英語のSalt Lake TempleのTempleを勝手に「寺院」と訳したため、ソルトレーク寺院などというヘンテコな名前で出てきますが、正式な日本語は「ソルトレーク神殿」です。

この建物は、一般の人は入場できなくて、末日聖徒イエス・キリスト教会の会員で、さらに推薦状を持っている人だけが入ることができます。何をするための施設なのかというと、結婚式や、亡くなった人の供養をするためなど、色々な儀式を行っています。

ソルトレークアッセンブリーホール

ソルトレークアッセンブリーホールは1877年に建築が開始された教会堂です。

中はこんな感じ。奥に見えているのはパイプオルガンです。グランドピアノも2台置いてあり、時々コンサートなどで使っているようです。

タバナクル

タバナクルは、カンファレンスセンターが完成するまで、モルモン教の半期総大会と呼ばれる総会が開催されていたホールです。ちなみにタバナクルというのは、旧約聖書の中に出てくる言葉で、日本語では「幕屋」という言葉になります。「幕屋=タバナクル」は、モーセに連れられてエジプトを脱出したイスラエル人たちが持っていた、移動式の儀式を行うためのセットで、イスラエル人はこの幕屋を通して神様から教えを受けていたそうです。

テンプルスクエアのタバナクルはこんな感じの集会場で、北側にカンファレンスセンターが完成した現在は、中規模のコンサートなどが定期的に開催されています。

テンプルスクエアで働く宣教師ガイドさんたち

テンプルスクエアを歩いていると、色々な国の国旗を胸につけた女性の二人組を見かけます。彼女たちは、1年半ボランティアでテンプルスクエアのガイドを務める宣教師たちです。任期は1年半とのこと。多くの人が大学に入学する前や、大学を休学して自費でボランティア活動をしています。

ノースビジターセンター

北側にある訪問者センター。ここでは、末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)の歴史や教義に触れることができます。

モルモン教の創始者、ジョセフ・スミス

モルモン教の創始者、ジョセフ・スミス。1830年の早春、当時14歳だったジョセフ・スミスは、数多くあるキリスト教の宗派の中で、どの教会に加わるべきか祈り求めた結果、神とイエス・キリストの訪れを受け、その後与えられた様々な指示を通し、末日聖徒イエス・キリスト教会を設立するに至ったそうです。

キリスト教の宗派の正当性についてですが、つまるところ、イエス・キリストが設立した教会を継承しているのはどこか、というこの1点に帰結するようです。イエス・キリストの弟子だったペテロが引き継いた教会をその後受け継いでいると主張しているのがカトリック。そして、世界史で学んだように、そのカトリックが聖書の教えから離れているとして「改革」し反乱(プロテスト)したのがプロテスタントの各宗派です。

モルモン教の立ち位置は、イエス・キリストとその弟子たちの死後、教会は亡くなったので、「回復」して新しく作り直した、というものです。聖書を読むと、イスラエルには神殿があったので、現代にも「回復」してソルトレイク寺院などの神殿を建設する。イエス・キリストには十二使徒がいたので十二使徒もいる。昔は預言者がいたので、現在にもいる。こんな感じです。

クリスタス像

この訪問者センターの最大の目玉は2階にあるイエス・キリストの巨大な像で、クリスタス像と呼ばれています。

カンファレンスセンター

テンプルスクエアの北側にあるのが、カンファレンスセンターと呼ばれる巨大な建物です。

中に入ると、年配のおじいちゃんがガイドをしてくれました。定年してから週に数回、ここでボランティアをしているそうです。通路には色々な絵や銅像が飾ってあります。

中でも最も大きい絵画がこれ。ガイドの話では、これは、モルモン教のニックネームの元になったモルモン書のシーンの一つで、十字架にかかって殺されたイエス・キリストが、復活後にアメリカ大陸のインディアンの祖先に現れたシーン。

これがカンファレンスセンターの中心。巨大なホールになっていて、2万人が収容可能とのこと。すごいです。ここで、教会の集会や文化イベントなどが行われています。